「タマゴは一日1個まで」
このように聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
「タマゴ=コレステロール値上昇」のイメージから、食べることを控えている人もいると思います。
タマゴ好きの日本人は多く、日本は一人当たりの摂取個数が世界第2位なんです!
我が家も家族みんなタマゴが大好きなので、食卓に上がる頻度は高いです。
では、タマゴは一日に何個まで食べても大丈夫なのでしょうか。
この記事ではそのような疑問を、タマゴの栄養価などについて学びながらお伝えします。
タマゴは一日何個まで食べていいの?

タマゴってだいすき!
一日に1個しか食べちゃダメなの?

そんなことないよ!
でもなんでも摂りすぎはよくないよね。
タマゴは栄養豊富な食べ物なんだよ。
タマゴの事をよく知って、食べる量や食べ方に気を付けよう!
Ⓠタマゴは一日何個まで食べていいの?
Ⓐ一日1~2個程度を目安にしましょう。
では、一日に1~2個が目安という理由について解説いたします。
コレステロールの働きについて知る
コレステロールといえば、「体に悪い」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
そんなコレステロールですが、生きるのに欠かせない役割をしていて、体にとってはとても大切な成分なのです。
コレステロールには、以下のような役割があります。
- 細胞膜を作る
- 胆汁酸の原料
- ホルモンの原料
- ビタミンDの原料
コレステロールは食事からとる以外に体内でも合成されており、その割合は食べ物から約20%、残りの80%は肝臓で作られています。
食べ物からコレステロールを多くとった日は、肝臓で作られるコレステロールの量が減り、逆に食べ物からコレステロールをとる量が少ない日は、肝臓でコレステロールを作る量が増えるようにと、体内のコレステロール値が一定を保たれるように肝臓で調節されています。
また、血中コレステロール濃度が低かったり、高齢になると肝臓でコレステロールを作る力も低下してくるので、このような方は食事でコレステロールを摂取することが重要となることもあるのです。
以前はコレステロールが増えすぎると、動脈硬化疾患に影響があるとされていて、「日本人の食事摂取基準」において目標量の上限が定められていました。
しかし、食事からのコレステロール摂取が血液中のコレステロール値を上げるという十分な研究結果がなかったことから、現在はコレステロールの目標量は削除されています。
では、食事から摂取したコレステロールが体内のコレステロール濃度に影響を与えないからといって、タマゴをたくさん食べてもよいかというと、注意しなくてはならない点もあります。
それは、飽和脂肪酸の摂取量です。
飽和脂肪酸には注意が必要
タマゴを食べるときに気を付けたほうがいいのは飽和脂肪酸です。
飽和脂肪酸はコレステロール濃度の増加に最も影響を及ぼす成分で、タマゴやバターなどの乳製品、赤身肉、ラードなどの動物性脂肪や、パーム油などの植物油脂に多く含まれます。
多量摂取すると悪玉コレステロール濃度が上がってしまうので、脂質異常症の原因となり心筋梗塞等のリスクが高まってしまいます。
また、高コレステロール血症の方は、食事からのコレステロールや飽和脂肪酸のとり過ぎに注意が必要です。
タマゴを食べる時に気を付けなければいけないのは、コレステロールより飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸を多量摂取しないためにも、タマゴは一日に1~2個を目安にするとよいでしょう。
タマゴを多く使う料理をするときもあると思います。そんな時は前後の献立で摂取量を調節してみてくださいね。
驚くほど高い、タマゴの栄養価

タマゴには、身体の組織作りに必要なたんぱく質、代謝を助けるビタミン、骨や歯を作るミネラルなどが含まれており、なんとビタミンCと食物繊維以外ほとんどの栄養素が含まれています。
三大栄養素の一つであるたんぱく質は、筋肉や皮膚などの組織を作り、身体活動の原動力として欠かせません。
たんぱく質は一日に50~60g必要とされていますが、タマゴを2個食べた場合約12~13g摂取することが出来るので、一日の必要量の1/4~1/5を補うことが出来ます。
たんぱく質は、20種類のアミノ酸で構成されており、11種類は人の体内で糖質や脂質から合成され、9種類は必須アミノ酸と呼ばれ体内で合成出来ないため、食事からとる必要があります。
タマゴには、必須アミノ酸がバランスよく含まれており、身体の健康維持にとても役立つアミノ酸スコアが100点満点です!
さらには、アミノ酸含有量の割合を表したプロテインスコアも100点満点!
その他、ビタミン・ミネラルを補え、ビタミンB類や鉄などは一日の必要量の15%を超えています。
タマゴは、良質なたんぱく質を含む食品で「完全栄養食」と呼ばれるほど優れていることがわかります。
タマゴといっしょに食べるといい食べ物は?

タマゴにはたくさんの栄養素が含まれていますが、ビタミンCと食物繊維が不足しています。
タマゴは野菜を一緒に食べると、野菜のみ食べた場合に比べて栄養素の吸収率もアップすることがわかっています。
こちらでビタミンCと食物繊維について、さらには食材も紹介していますのでタマゴとともに取り入れてみてくださいね。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの生成や、白血球の働きを強めて免疫力を高めるといった働きをします。
コラーゲンが不足するとシワが出来やすくなったり、傷の治りが悪くなりますし、免疫力が下がると風邪などの感染症にかかりやすくなってしまいます。
その為、風邪薬にもビタミンCが配合されているものが多くあります。
ビタミンCは新鮮な野菜や果物などから、一日500~1000㎎以上摂れると理想的です。
食物繊維
食物繊維は、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」に分類されます。
水溶性食物繊維は昆布やわかめなどの海藻類に多く含まれており、糖質の吸収を穏やかにして血糖値の急上昇を抑える働きをします。
不溶性食物繊維は大豆、ごぼう、きのこ等に含まれており、水に溶けずに水分を吸収するため腸の動きを刺激に便通を促す働きをします。
【まとめ】タマゴは他の食材と組み合わせてバランスよく食べよう
タマゴは一日1個までにしなくてはならないの?
この答えは「NO」になります。
タマゴのコレステロールが体内のコレステロール濃度の増加に及ぼす影響は考えにくい為、1日1個以上食べても問題ないでしょう。
しかし、タマゴには飽和脂肪酸が多く含まれるため、こちらを多量摂取することは体にとって良くないということがわかります。
また、高コレステロール血症の診断を受けた人は、食事からのコレステロールのとり過ぎには注意が必要ですので、気を付けてください。
どんな食材でも過剰に食べ過ぎたり、偏った食事をするのではなく、バランスよく食べるのを心掛け、栄養価の高い卵を積極的に摂取していきたいですね!
豆知識
卵と玉子
違いはご存知ですか?
「卵」は「うまれたもの」に使い、
「玉子」は「食べるもの」に使う漢字です。